Voice or Call
ジシギの声

(C)Birdopia Gallinavi 2011 by HappyChappy
2011,12,03

2016,05,14追記

  ジシギの声は繁殖期のオオジシギは別にして春・秋の渡りでもそんなに多くを聴くことは難しいのです。長年、タシギ、オオジシギ以外の飛び立ちの声は図鑑などを参考にしていました。しかし、タシギとオオジシギはよく聴くから図鑑通りです。ハリオシギやチュウジシギも自分自身の耳で確かめたらどうなるかというテーマで2011,09-11の二カ月間沖縄本島でフイールド観察をしました。その結果は次の通りです。聴こえた声を文字にするのはとても難しいものです。カタカナ表記や英字表記がありますが日本人ですからカタカナ表記にしました。タシギを標準の声としたら、オオジは太く・重い声でゲッと一声が普通です。そしてチュウジシギ・識別したものは個体数が多いので外的要因で飛び立ちも何度も観察できました。ジッと一声・短音、或いはジッ・・・・間を置いてから又ジッ・ジッと鳴くこともありました。ハリオシギは個体数も少なく、見つけても至近距離からの飛び立ちは少なくてなかなか聴くことは稀な事でした。そんな中、二個体・三個体と聴いてその声を纏めると、軽い短音でクエッとかキィッというように聴こえました。飛び立ちではいろいろな条件が有りますがこれらの声は基本的には警戒音と思います。差し迫った脅威に対しての外敵への威嚇ともとれます。特に連続的な発声は警戒音・声とも考えられます。ジシギたちはどんな音・声に敏感に反応するのでしょうか。仲間のジシギの声はもとより他の鳥たちの高音で短い連続音にはとても敏感に感じています。カラス・サギなどの上空を飛ぶ声にもとても反応するのです。ジシギは基本的に防御は隠れる逃げるですから危険を如何に早く知り対応・対処するかに生き延びる全てがあるのです。トラクター、ダンプカーなどの大音響・ゴオーッ、車のバックソナー・ピッピッピッ、オートバイの音・パンパンパンパンなどいろいろあるのです。ジシギを探して見つけた、通り過ぎて慌ててバックするとそのソナー・ピッピッで100%逃げたり、隠れたりするのです。バックソナーは絶対に駄目なんです。声も識別の一つのポイントですが、これだけで種を断定するのは神様以外には居ないと思います。参考程度にして基本的なプロポーションや尾羽の観察方法をマスターしましょう。2016,03,-04南西諸島でハリオシギの飛び立ち、声、旋回着地を四回観察した。初めは参考記録としていたが、二度目三度目では確実にハリオシギと断定することができた。2016,05,14(土)追記チュウジシギの秋の渡りでギィッと濁音を聴いた。思っている以上の速度で飛び去る。2017.09.07追記。 20220.08.22追記オオジシギ幼鳥の秋の渡りではガッと前半、ジィと後半、二音では無い。これまではチュウジ的と感じていた。ガッが小さいように感じた。
 
種  類 タシギ
Common Snipe
Gallinago gallinago

ハリオシギ
Pintaile Snipe
Gallinago stenura
チュウジシギ
Swinhoe's Snipe
Gallinago megala

オオジシギ
Laham's Snipe
Gallinago hardwickii
アオシギ
Solitary Snipe
Gallinago solitaria
飛び立ちの声 ジェーッジェーッと長く発しながら飛び去る。長音である。 キィッとかクェッとも聴こえるが軽い短音である。非濁音 ジッと短音に聴こえる。二音・三音続くこともある。ギィッとも聴こえる。濁音 ゲッと一声で飛び立つ重い声である。濁音チュウジシギとオオジシギではかなり似ている。飛翔なども参考にするとミスは少ない。2022年秋の渡りではオオジシギ幼鳥でガッ・ジィッとガが小さく後半はジィとチュウジ風である。二個体で確認。これまでの謎が解けた。二音では無い。 渓流で何度も飛ばれたがジェッとか聴こえた。濁音
飛び方 翼動は早く軽くパッパッという感じに見える。大きなジグザグに飛び去ることが多く体を左右に傾けることが多い。 なかなか飛ぶ姿は観ることは少ないが飛び方は軽い。2016年春に散歩中に飛び立つハリオシギを四回観察した。声を確実に記憶した。 タシギよりは重くオオジよりは軽いというが、飛び方はいろいろある。思っているより速く飛ぶ 翼動は重そうに低く飛ぶのが普通 渓流での飛び立ちは低く、長くは飛ばなかった
囀り他の声 成鳥・幼鳥が居て付かず離れずの行動をしていた。幼鳥が多分、親鳥と思われる個体にシャー・シャーという声を発していた。警戒音・声というよりも甘えた様な声に感じた。 ---- ---- 繁殖地ではディスプレイフライトをしながらズビヤク・ズビヤクを繰り返す。前奏の声はジッジッジッジーッジーッを繰り返す。複数♂の競合フライトではジュビジュビ、ガッなどいろいろな声を発する。これらは威嚇・牽制などのように感じる。 ----
 声は意外にも聴きにくいものです。それはタシギなどの分かっている種を基準に声・音が濁るか否か、音は伸びるか短いか、一声、繰り返しなど注意深く耳を澄ませれば聴こえてくるものです。それを直ぐにメモして残すことです。個体差があるから種の声を一つに纏めるのは大変な事なのです。
 

(C)Birdopia Gallinavi 2011 by HappyChappy
2011,12,03
2012,08,30renewal

2022.05.23renewal

 Golden Snipe Gallinago Aurum キンジシギ 黄金地鴫
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