Common snipe Summer . Breeding Plumage 初期・前期 2012,08,31 (C) Birdopia Gallinavi 2012 |
タシギの繁殖期は4-8月になっている。SHOREBIRDS、つまり繁殖期の前には既に繁殖羽に換羽している。と考えるのが普通です。繁殖地への移動時期は3月から5月である。そう考えると繁殖地へ到達前の個体の羽衣は夏羽・繁殖羽ということで間違いではないと思います。タシギは九月に入ると渡来・秋の渡りが始まる。通常では成鳥から渡りが始まり、次いで幼鳥へと続くのである。タシギは渡来・通過・越冬する個体数が多いのでいろいろな羽衣の個体を観察するには最適でもある。幼鳥・幼羽から成鳥までの変化を観察した画像から纏めてみた。 |
2012,05上旬、埼玉県、タシギの夏・繁殖羽(第一回夏羽かも?)第一回夏羽と夏羽、冬羽も同様に識別は今後の課題です。背面は茶・黒が多く濃く肩羽の羽縁は綺麗に整っている。冬羽・非繁殖羽では全体的にバフ色が強く淡色に なるのが普通である。 個体A
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個体 B
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個体 C
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個体 D 埼玉県2006,04,30 個体 D 埼玉県2006,04,30
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個体 E 夏羽・繁殖羽の初期の個体は背面や後頭部、顔などが明るく赤茶色が濃くなる。冬羽・非繁殖羽は全体的にバフ色・汚れた白・で地味な色になっている。秋の南西諸島では幼鳥・第一回目冬羽へ移行中の個体でも茶赤色の濃い個体は居る。タシギでは一般的に夏羽・初期は赤茶色が濃く明るくなり、冬羽では上の個体のように地味なバフ色が普通です。2012,09,11追記 |
個体 F 神奈川県、2010,01月下旬 冬羽・非繁殖羽 1月下旬のこの個体は冬羽で間もなく夏羽に部分換羽すると思われる。画像は全て色調整をしていません。夏羽と冬羽の色彩変化は分かりましたか。 |
田植えの遅い田んぼにはタガラシの花が咲き乱れている。そんなお花畑に北上するタシギたちが羽を休めている。一羽、二羽、三羽、・・・・・・十羽以上もいる。神経質な警戒心の強いタシギは観察者の俺に気が付いて飛び立つ。ジェーーーーッと鳴きながら体を左右に傾けながら次第に高度を上げて旋回する。又一羽、・・・・飛び立つ。数羽が飛び立つ、双眼鏡で追うと次列風切り後縁が太く白く見える。声もハッキリとシャガレ声で長く伸びて聴こえる。遠くで円を描くように方向が変わる、そしてこちらにどんどん近付いて来た。あれれ・・・・・、元の場所に又降りた。そんな経験有りませんか。タシギを観察していて二番穂に隠れていた個体が飛び立つ、又飛び立つ、その後は個体群が二羽か三羽程度では一羽が飛ぶと残る個体も全て飛び立つ。のが普通です。ところが、もう少し多い群れでは一羽、二羽、三羽、飛び立つ。暫く様子を見て丁寧に二番穂の間を丁寧に観る。居る居る、もう少し残っていることが多いのです。但し、数羽が飛びだした時点で観察者自身はフリーズなどカムフラージュする必要はあるのです。そうでない場合には全てが飛び出してしまうのです。お試しあれ。2012,08,32 by HappyChappy BlueMoonて何?珍しいって事です。 |
冬羽・非繁殖羽は別項を参照ください。 |
(C) Birdopia Gallinavi 2012 |
Golden Snipe Gallinago Aurum キンジシギ 黄金地鴫 |
2022.05.15renewal |
15年以上前には四月末に市街地から最も近い年中水田にタシギが越冬して夏羽まで観察することが普通でした。この画像から容易に想像できます。あれから15年の経過で環境の変化、都市化や道路の拡張などにより田んぼはどんどん減るばかりです。でもそれだけでは無いです、地球温暖化の影響でしょうかタシギたちは早々に、夏羽を待つことなく旅立ってしまうこの頃です。勿論、少数は夏羽を魅せてくれる個体も居ますが以前に比べたら数は激減しているのです。タシギたちが安心して暮らせる自然がいつまでも残る事を祈るばかりです。 |