ジシギの警戒心については何度か書いている。最近その警戒心について考え方
が変化しているように感じる。それは以前は種によってもその警戒心は強弱が
あると感じていた。最近では、越冬期の個体の警戒心は最も強いのではないかと
感じるようになった。ジシギの観察は通常は秋季が最も多い、だからその時季
の個体に関する記述が多くなるのは当然の事です。特に、チュウジシギについ
ては最も至近距離での撮影機会が多い、これは警戒心が弱いと判断される根拠
です。勿論、秋季でも個体により大差がある。警戒心の強い個体は人前には現
れないし、至近距離では警戒心弱いということになる。しかし、筆者は秋、春
の渡りと越冬について、タシギ、チュウジ、ハリオシギについてはかなりの観察
経験がある。その全体的な印象として、越冬期のチュウジシギもハリオシギもか
なりの警戒心が強く人目に付かない場所に生息している。見えてもかなりの距離
を保っている。などが明らかになっている。渡りの途中では相当なエネルギー、
餌を必要とするから、中継場所では先ず採餌、休憩、採餌とかなりの部分を採餌
によりエネルギーの補給に費やする。夜通し移動して来たであろう個体は疲労困
憊しているから休憩・休息をする。こんな場所に遭遇し、観察を続けていると採
餌、休息・眠るを繰り返す。そして初めは休息が多く、起きては採餌を繰り返し、
ある程度の時間が経過、数時間、すると今度は採餌に専念する。眠い時は警戒心は
弱くなり、又採餌に専念し始めると更に警戒心が弱くなる。そのような時間帯が
有るのです。そして、体力が回復して正常な状態になればジシギ本来の警戒心に
戻るのです。どの種類でもジシギは警戒心が強いのが普通です。いろいろな理由
が有り、たまたま至近距離で観察撮影ができるのは極めて幸運である。というの
が今の心境です。種類、幼・成鳥、春、秋、冬渡りなどのキーワードでそれらを
観察することは無駄では無いと思います。オオジシギは日本国内で繁殖する唯一
のジシギです。♂はデイスプレイでは目立つ行動をしますが、♀は営巣が始まる
と全く分からなくなります。♂は繁殖期は何処でも囀るのでその場所の特定は簡単
です。しかし、一旦囀りが停止すると観察するのはほぼ不可能になるのです。
ここに載せている画像は全体のほんの一部です。観察しても遠い、隠れる、逃げ
る、暗い、ブレている、という行動の方が圧倒的に多いのです。2015,07,11(土)午後

2015年春の南西諸島ジシギ生態写真集

2015,02,27-05,02,現地観察は03,02-04,28まで。

タシギ、タガラシの根元で休んでいた。車の中の俺には全く無関心です。だからこの
ような至近距離での撮影ができるのです。しかし、上空をカァーーーーーッと一羽の
カラスが飛び去りました。するとその瞬間だけ地面にぴたりと伏せて目は上空を見
上げていました。飛び去った後に警戒心を解いてやや姿勢を起こしたところです。

(C) Copyright Birdopia Gallinvi 2004-2015 All Rights Reserved.

恒例の南西諸島の鳥見旅はいつしかジシギ旅になってしまいました。始まりは2007年
の春でした。そしてその年の秋から連続五季、そして春の旅は連続三季になりました。
石の上にも三年という大先輩の言葉を胸に秘めてかれこれ八季になりました。多少、
マンネリ化もありますがいろいろな事も勉強になりました。ジシギやその他の鳥を通じ
ての人、バーダーとの関わりなど決して一人だけでは得られない事も教えて戴きました。
これらは順次後輩というか、後に続くバーダーたちに少しでもお役に立てればという思
いでその一部を公開しています。勿論、俺自身は未だ未だ経験不足ですから全てが分
かっている訳では無いです。しかし、八季を通じて一歩前進、二歩後退を繰り返して居
ます。これで完成という日は来ないと思いますが、その日に一歩でも近づいてみたいと
思いながらもう少し続けて見ようと思うこの頃です。以前とは少しだけ拘りが少なくなり
ジシギを観て楽しむことの方が多くなったような気がします。つまり、何が何でもそのポ
イントに執着することが少なくなっているということです。細かい事にも注意するが。全
体を注意深くみたいという気持ちが段々強くなっているということでしょうか。
帰宅後二カ月間が経過してやっと編集を終えたばかりです。記憶に残る画像も、記憶
にない画像も沢山あります。今季は当たり外れで言うと、大当たりの春季でした。未だ
未だ続いていたジシギの渡りを途中で終了しました。それが次季への課題です。ジシギ
の渡りは何時頃に終盤を迎えるのか、その辺を探ってみたいと思っているのです。
2015,07,07by HappyChappy七夕の日の午後の晴れ間。

衝撃的な黒いハリオシギの幼鳥・幼羽でした。過去五季の観察で二回だけの観察です。

ジシギの色彩、濃淡などについては幼鳥から成鳥、夏羽と冬羽などいろいろ分からない
ことが多い。しかし、珍しい色彩のハリオシギ幼羽に出会ってから、この個体はどのよう
な色彩になるのかと疑問に思っていた。そして画像のように黒味の強い、暗色の個体
の春の個体に出会ってその謎・疑問は解けたのでした。
つまり、淡色系の幼鳥は淡色系の成鳥となり、暗色・黒色系の幼鳥は画像のように暗色・
黒色系の成鳥になるということが分かったのです。勿論、春と夏・夏羽、秋と冬・冬羽の羽
も微妙な変化があるのは言うまでも無い事です。

Gallinaviのハリオシギの第一項を参考にしてください。ハリオシギは殆どが淡色系です。
稀には暗色・黒色系個体が観られるのです。

反対にチュウジシギは本州では暗色系が一般的ですが、南西諸島では淡色系のチュウ
ジシギがかなりの頻度で観察されるのです。

追加画像、2007年秋のハリオシギ幼鳥・幼羽、通称・黒ハリオシギ(C)Birdopia2015
めての沖縄での観察で黒ハリオシギを観た。この個体は成鳥になるとどのような色彩
になるのかとても興味がありました。そして春の沖縄ではいろいろな色彩のハリオシギ
と出会いました。そして上の黒いハリオシギは幼鳥がそのまま黒い成鳥のハリオシギ
へと成長したのです。2015,07,21追加記載

四月に入るとジシギの渡りが始まるのが分かるのです。上旬にはチュウジシギ、そして
中旬になるとハリオシギが多くなる。それぞれ異なるピークが観られるがその年により
少しずつ異なるようです。最盛期にはいろいろな色彩、換羽状態の個体が観られるので
とても変化に富んでいて観察には時間が足りないほどになる。しかし、ピークはあっとい
う間に過ぎ去り毎年同じとも限らない。だから長期的な観察が必要になるのです。
こんな綺麗な夏羽のハリオシギに至近距離で出会えたら最高の幸せな時間です。
四月下旬、渡りのハリオシギです。今季の越冬ハリオシギは居るには居たのですが、
条件が悪くて、遠い、暗い、警戒心が強いなどの不運でなかなか良いチャンスは少な
かったのです。ジシギとはそんなものです。至近距離で出会えるなんてことは殆ど無い
と思って観察するのが普通の事です。そしてこのような至近距離で出会えたら、それは
幸運そのものです。

チュウジシギ、ジシギの警戒心にはいろいろなパターンや段階がある。上のチュウジシ
ギは俺・人・天敵に対して存在を認識しているから、自分・ジシギは地面にやや伏せて
目立たない姿勢で移動している。このまま次の隠れ場所まで静かに速く移動して隠れる。
本当に警戒心を解かない場合は隠れている状況でも遠くに移動することがある。しかし、
一旦は隠れて葉陰からこちらの様子を窺い、危険が少なければ再度畔に出て採餌したり、
羽繕いなどを始める事がある。殆どの場合は隠れて逃げることが圧倒的に多いと感じら
れる。

警戒心について

春の渡りのチュウジシギ、四月下旬、珍しく愛想の良い個体でした。顔と体形から標
準的な個体です。外側尾羽が中央尾羽との段差・尾羽の先端部・が無いのが見えて
いる。

越冬したと思われるチュウジシギ二個体です。複数で採餌することは珍しいです。
何故なら越冬中は極めて警戒心が強く人目に晒される・至近距離では・ほぼ無い
ことです。このような開けた水面、水路での採餌は極めて稀な事です。三月下旬。

越冬しているタシギ、タガラシの花が満開になるとタシギもそろそろ北上を始める。
三月上旬。

上と々一個体です。真横から体形・プロポーションをチェックしてみましょう。

観察後記

今年の春の旅も無事に終了しました。昨年から種類別に個体数のカウントを
試みているのです。見えて来る事、見えない事、未だ未だ知りたい事など沢山
あります。今季、出来なかった事を来季への課題として続けて行く予定です。

by HappyChappy
2015,07,07

(C) Copyright Birdopia Gallinvi 2004-2015 All Rights Reserved.

四月下旬になると南から渡ってきた夏羽に出会えるようになる。上の個体・三月上旬は
未だ冬羽をの名残が観られるか゜夏羽では明るく艶やかな色彩に変化する。

上の二個体で写っているチュウジシギの一羽です。今季、お気に入りの一枚です。
シンプルで波紋が良いですね。この後大雨で丸い繁みは流されました。

以上三枚はタシギです。それぞれ識別ポイントが写っています。解説はGallinavi を参照。

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