ジシギの尾羽はどのような時見えるのか

ⒸBirdopia2022.08.20
by Golden Snipe Gallinago Aur umキンジシギ 黄金地鴫
 ジシギを始めると必ず尾羽を見たくなります。それは絶対識別点に関わることでもあるから。それでは筆者が経験から得られた事を纏めてみます。通常は例えばタシギから始めましょう。生態行動の一つとして採食、休憩を繰り返します。採食の途中でちょっと休んで羽ばたき、羽繕いを行います。そんな時は尾羽なども手入れをします。その際嘴で尾羽を繕う時に一枚一枚が見えることがあります。そして採食が進んで少し長い休憩などの前には水の中で水浴を始めたりする。水を全身に浴びて水中に全身を沈める。羽ばたく、近くの陸地などて羽ばたいてはいろいろな羽毛を手入れする。上尾筒の側の油脂腺に嘴をつけて油脂を羽毛に塗る。この時も尾羽が見える。更には翼を広げて伸びをする、ついでに尾羽も全開にすることがある。この場合にはタシギの向き方で尾羽が観えたり全く観えない事になります。つまり、タシギの頭は向こう側、奥の方、尾羽が手前なら全部見えてしまう事になる。反対に頭が手前になると尾羽は向こう側でほぼ観えないです。横向きでは尾羽全開、全開したままある程度の時間は続きますが、場合によっては一瞬の事もある。その時の運次第です。長時間の全開は日光浴などで太陽に向けている時は、もういいよ、というくらい長時間全開していることがある。次は伸びでは無く、警戒や威嚇⁇の時に瞬間に尾羽を垂直に立てて半開きにすることがある。これは観察を繰り返し、瞬時に反応しなければ絶対に見たり、撮ったりはできないのです。このような場合でも尾羽は重なりながらも開いてよく分かります。同様に尾羽の手入れて垂直気味に立てて嘴で手入れする。その時もよく見えることがあります。必ず高速連写しましょう。飛翔から着地になるときは尾羽を開くのが普通です。ブレーキの代わりかも。そんな時も尾羽の一部、全部、片側が見える事があります。羽毛が何らかの原因で脱落、換羽していて尾羽の一部も換羽中、こんな時は外側尾羽が良く見えている。ハリオシギの外側尾羽が1-2枚見えていたことがある。このような行動を理解していると次の動作が予測できるようになり、連写への対応ができるようになります。ジシギの共通の事ですがハリオシギの外側尾羽は見え難いです、それは段差が関わっている。つまりハリオシギの尾羽は中央尾羽と外側尾羽の先端部の差、これを段差と言います。これが大きいとちょっと開いた程度では外側尾羽は隠れていて観えないのです。ハリオシギがほぼ全開にするとやっと外側尾羽の先端部が見えるようになります。タシギでは中央尾羽も外側尾羽もほぼ同じ長さ、幅です。ちょっと開くとほぼ扇状に全部、片側半分が見えてしまうのです。チュウジシギでは中央尾羽と外側尾羽の段差は少ないのでちょっとの開きで直ぐに見えてしまうのが特徴です。それでもそんなに簡単に観察者の側で尾羽を開くことは少ないです。前述のように開いても見えないのが普通でもある。なかなか開かないのも普通のことです。タシギ、チュウジシギと観察して最後はハリオシギにチャレンジするのも良いかも知れません。もしも落鳥を見つけたら尾羽をよく観察して撮影してからそのまま自然に返しましょう。
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