2023年越冬そのⅡ

 観 察 日  観 察 記 録 2023.12.05から2024.01.13迄
 今季は夏から異常気象続きです。雨が少なく、干ばつ気味です。当地はかなりタシギの個体数が少なくて二個体、最大数です。新しい発見は少ないですが感動的な場面に遭遇することも少なくありません。これからの厳寒期に期待して観察を続けます。クリスマス寒波以来、凍結結氷が始まる。それ以降何処かの大水路では連続して観察している。
©黄金地鴫・きんじしぎGoldenSnipe Gallinago Aurum
  年齢を考える

タシギの繁殖期は4-8月となっている。SHOREBIRDS参考。
4-6月に生まれた雛を例に換羽状態を考察してみる。綿毛から幼羽に換羽する。繁殖地で幼羽は換羽を始め第一回目冬羽へ換羽する。9月の渡来時季には幼羽はほぼ確認できない冬羽である。秋の渡来時には普通に観察される。この個体は本州を通過或いは越冬する。年が明けると第一回目夏羽に部分換羽を始める、3-4月頃には未だ未完成第一回夏羽で繁殖地に旅立つ。もっと南から北上してくる遅い個体は5月下旬、6月上旬頃に稀に水田で第一回目夏羽の完成形が観られる。繁殖地は既に繁殖期である。春に換羽を始めた個体は繁殖地で完成形の夏羽である。と予想される。ここまでは全て部分換羽である。繁殖期が終わる頃には第一回目夏羽から第二回目冬羽、成鳥の冬羽に換羽している。その後渡来が始まるから本州では冬羽の個体が普通に観られる。以下、成鳥夏羽へと換羽しながら繁殖地に移動する。以下同様である。


それでは遅く生まれた個体の例を考察してみる。繁殖期の終盤だから綿毛から幼羽に換羽完了した個体は9月-10月には渡りを始めなければならない。繁殖地は9月で吹雪降雪凍結で採食不可。一刻も速く移動することになる。9-10月に完成形の幼羽幼鳥が稀に観察されることがある。果たして完成形の幼羽は何日間続くのかは不明です。幼羽は肩羽から順次第一回目冬羽に換羽を始める。年が明けても幼羽が残る個体はよく見かける事がある。春3-4月の移動が始まる頃でも幼羽の痕跡が見つかる。ほぼ第一回目冬羽の完成形だが、季節的には夏羽に換羽を始める時季だが、遅い個体は、もう移動を始める事になる。繁殖地で冬羽から夏羽へと換羽、そして9月の南下移動時期迄に完全換羽は完了しているだろうか。そのまま南下すれば未だ完全換羽はしてないから未だ第一回目冬羽のままである。第二回目の渡来後に完全換羽すれば、そこで成鳥冬羽である。20231231記。

第一回目の冬羽完成から完全換羽、成鳥冬羽になるには基本的にはほぼ一年後と考えればなんとなく理解ができそうな気がする。つまり季節だけで換羽を考えると無理が生じるが、換羽期間を考えれば無理なく理解できる。

早く生まれた個体も遅く生まれた個体も二度目の渡来、秋、に全てが成鳥・冬羽と考える無理がある。遅い個体は遅く成鳥冬羽になると思えば良い。これを証明するには捕獲、記録、観察が必要である。


季節、月、だけで換羽状態を予測すると間違起きるかも知れない。
つまり換羽状態から間接的に年齢を知るのが良いのかも知れません
 そのⅢに続きます  
 2024.01.14  12月に入り水路に定着する個体は2羽、ビジターは2羽、不定期的に観察されている。厳しい厳冬期は餌が不足するから採食に忙しくなる。観察には最適な季節になります。
 2024.01.13土曜日
曇りのち雨か雪
 大水路は真ん中でやすんでいた。


順光です。ほぼ実物の色です。肩羽は細からず太からず。亜成鳥の感じ。



東水路は採食行動が見られるようになった。餌はアカムシ、イトミミズが多い、泥地です。動画も撮れる。これも順光で実物の色に近いです。
 2024.01.12金曜日
快晴暖かい
 大水路は採食が済んで休憩中







東水路も日向で採食に忙しい。

今日は最も凍結していた。
 2024.01.09火曜日
快晴暖かい
 
動かない事で擬態の完成。




東水路、採食する。第一回目冬羽。
 2024.01.08月曜日
快晴北風強
 学校北西にビジター、赤褐色強い個体が居た。



警戒しながらも採食する。




東水路は昨日不在、今日は通常通り、警戒しているが、採食している。

大水路の奥のいつもの個体は不在でした。
 2024.01.07日曜日
七草
 今日までは暖かさが続く、土手を歩いたらチヨウゲンボウが北風に乗りホバリングする。何度も着地するが捕食できないから、ネズミだと思う。何度もチャレンジして通行人を気にしてなかった。
土手を降りて東水路を覗いたらタシギが居た。でもいつものとは異なる性格です。通行人が通ると枯草に隠れた、通り過ぎると直ぐに採食を始めた。いつもと違う行動、もしかしたらビジターかも知れない。毎日見られるわけでは無いから個体識別には時間を要する。

第一回目冬羽がほぼ完成している。

気にしながら採食する。今日は動画を撮れた。久しぶりです。
 2024.01.05金曜日
快晴春のような陽気
 


大水路の個体の部分アップ画像です。虹彩は茶褐色、肩羽は下列ではやや太めに感じるからひょっとしたら成鳥冬羽への換羽点かも知れない。


今日は枯草に隠れて嘴を背中に入れて休んでいた、しかし、気配で起こしてしまった。今後の換羽情況を観察すれば何か掴めるかもしれない。



東水路は三日ぶりでした。美しい個体です。間近から真横を撮りたいですね。この個体は緊急避難場所や休憩場所が分からない。何故なら一度も飛ばせたことは無いからです。
 2024.0104木曜日
曇りから晴れ、風強い
 昨日は当地の上空にコウノトリが飛来した。今年のお年玉です。タシギはゼロでした。大水路を歩いたらいつもの個体が日向でフリーズ、日向ぼっこの感じ、していた。あまり近寄らないで観察撮影して早々に退散した。





フリーズして人をやり過ごす。
 2024.01.02.火曜日曇天  学校北西水路にビ2024.01.02.火曜日曇天ジータが一羽。大水路から一羽飛翔、これもビジター。更に奥にはいつものタシギがちょっと離れて居た。家族で家庭菜園をやっていたのでタシギは流石にちょっと移動して居た。その先の高速道路下にもビジターが一羽。今日は神様からのお年玉プレゼントかも知れない。


学校北西水路、ビジター。


いつもの個体です。



高速道下の水路にてビジター。今日は4個体に遭遇。


 2024.01.01月曜日
晴れ西風強し
 東水路だけ覗いて観た。


静かに陸地で休んでいた。
 2023.12.30土曜日
快晴
 大水路から覗いて観たらビジターが来ていたが飛ばれてしまった。大水路の奥にはいつもの個体が静かに休んでいた。嘴を背中に入れて安心して居る。






東水路は落ち着いてフリーズしていた。
 2023.12.29金曜日
快晴暖
 河川敷を歩いたが小鳥は少ない。東水路を覘いた、俺の行動を理解して枯草の反対側に周りこみこちらを伺うタシギです。この個体は外見、性格まで昨年と同一ですが、どう見ても第一回目冬羽なので初越冬とみています。本当に成鳥は第二回目の冬羽羽縁は太くなるのでしょうか。ひょっとしたら第三回目では無いのかと思うこの頃ですつまりこの個体は昨年は第一回目冬羽で、今年は第二回冬羽なら理解できるのです。そして来年も来れば成鳥でも羽縁の太い個体になっている筈と思うからです。




枯草に隠れて俺を警戒監視している。タシギです。散歩人を上手くやり過ごす方法を会得しているタシギ。もし警戒心が強いだけなら、人が通過する度に飛び立たねばならない。

成鳥とはこれ以上換羽が変化しない状態を言うから通常は第二回冬羽以降は成鳥ですが、どう考えても成鳥が圧倒的に少なすぎる。第三回目なら理解できそう。♂♀の差もあるかも知れない。
 2023.12.28木曜日
曇天から晴れ
 東水路だけ覗いて観た。居ました、枯草の下に静止です。散歩人を上手くやり過ごす事ができるようになっている。暫くはここに定着すると思う。未だ一度も飛ばれてはいない。



 2023.12.27水曜日
曇天寒い
 クリスマス寒波の凍結、結氷以来はほぼ毎日何処かでタシギと出会っている。それも定点にて観察できるようになった。当フイールド内には第一回冬羽の個体のみ越冬している。東水路の個体は赤褐色味が強く頭側線内斑点が目立つ個体です。この個体は春3月頃からどんどん明るくなり夏羽の変化がはっきりと分かるようになります。お楽しみに。


大水路のいつもの個体です。枯草の側で隠れて人をやり過ごすテクニックを習得したようです。始めは今日は居ないと思いながら側を通過すると草の中に擬態して伏せていた。二三枚撮りその場を離れた。遠くから観察すると、採食を始めた。これで暫くはここに定着する可能性はかなり高いです。



通過時に擬態して伏せていた。散歩人は発見することは無いと思う。



東水路の個体です。春が楽しみです。冬羽から夏羽への変化を楽しめます。


タシギの観察では驚かさないように近づき過ぎない事です。隠れて観察して採食を始めればタシギは安心している。

 2023.12.26火曜日
快晴暖
 大水路はいつもの個体です。今日は少し距離があり壁で擬態していた、離れると採食を始めた。


近いと壁際に擬態する。

少し離れると採食を始めた。


東水路に昨日と今日連続した。順光でよく観ると赤褐色型ですが、昨年も同様な個体でした。成鳥では無いから初めての場所と思う。人の散歩が多いのに飛び立つことは無い、人影が無くなるまで壁際に擬態している。
 2023.12.24月曜日
快晴暖かい
 大水路に二個体。いつも覗いたらすぐ下にタシギが居た。共にフリーズ。今日も同様です。帰路、東水路に再度、入りました。先日は成鳥かも⁇。しかし、今日の画像からそうではありません。水路から飛び立ち二番穂まで飛んだ。俺が歩くころには満腹して休憩時間になるほど餌を沢山捕食していると考えられます。



この個体はビジター風で見おぼえない個体ですがとても警戒心強い。




いつも至近距離でフリーズする。今日も二三枚で早々に引き上げた。



東水路一昨日に初めて見た、昨日は不在、今日は枯草に擬態していた。あまり長居せず早々に切り上げた。成鳥ではありませんでした。
 2023.12.24日曜日
曇天寒い
 大水路に昨日の個体が居た。




覗いたらそこに居た、一瞬飛び立ち20-30mに降りたのが上の画像です。
ビジター他は今日は不在でした。
 2023.12.23土曜日
暖かい
 昨日から条件が変化した。氷点下、凍結、結氷です。田圃は乾燥化、凍結、小さな水路は凍結する。そこで大水路の小さな流と水深と陽射しがあるから相当な乾季では干上がるが、今年は水が少し流れているからタシギの採食は可能です。もう一か所は大病院、老人ホームからの生活処理排水が流れ込み水流は途切れず、且つ凍結しないから泥中の生物は活性度が強くタシギの餌が確保し易い。そこで一度採食したタシギは絶対に他の場所に移動することは無い。しかし、人の往来、散歩人、車が多いからそれなりに馴れなければ生活できない。今年の個体はどの程度だろう。昨季はかなり人見知りで俺を識別しているように感じていた。兎に角、カメラが苦手でした。昨日から凍結が始まり大水路での観察が始まった。楽しみです。昨日のビジター2羽は見つからなかった。



大水路の北側に移動して居た。顔は観た事ある。以前の画像から分かります。



やっとこの場所に入りました。なんとなく成鳥の感じがするが未だ分からない。明日以降が楽しみです。成鳥は外側羽縁がかなり太くなります。そんな印象です。
 2023.12.22金曜日
晴れ暖かい

今季初氷です。
 昨日のビジターを探して水路を歩いた。大水路の橋の側にタシギを見つけたが近いから共にフリーズした。何枚か撮り直ぐに離れた。遠くから遠景で撮る。帰路は昨日の水路の側にビジターが二羽で居た。


この個体は当地に定着した個体と思います。


ビジター二羽で行動していた。何処でも水が有れば採食可能です。ライバルが少ないので餌、アカムシやイトミミズが大量に残っていると思われる。

 2023.12.21木曜日
寒波は午後から
 学校北西水路にタシギ二個体、不自然なので色々考えたらビジター二羽と思う。帰路には直販所南西の枯草の中で採食するいつもの個体が居た。これで確信した。



右の個体は赤茶が濃いタイプです。多分定着しないと思いますが、分からない。久しぶり採食行動に感動した‼


こちらがいつもの警戒心の強い個体です。
 2023.12.19火曜日冬日
午後から歩いた
 昨日の水路にクサシギ、タシギは別々に居た。


かなり遠いので安心して採食していた。
 2023.12.18月曜日
晴れても気温は低い。ワークマン製のフュージョンハイブリッドコートを着用した。抜群の防寒性能とコスパ。最近はフードを度々使用することになったからネックガーターは不必要。本格的ふゆの寒さです。
 下の画像と同じ場所にクサシキと一緒に行動していた。今季は個体数が少なくて水路の何処にも湿地・水がある。採食には困らないから定着する必要性は少ない。週に一度出会えれば幸運な方です。


このタシギはとても警戒心が強いので簡単には人前には現れることは無い、今日はフエンスの陰から5分間ほど観察した、餌はかなりの効率でイトミミズ風を捕食していた。今日はクサシギが先に隠れてしまった。この水路の真ん中に枯草の塊がありそこを隠れ場所に行動しているように見られた。
 2023.12.10日曜日
小春日和、最終日
 学校北西水路にクサシギが居た。撮っていたら、飛び立ち東に移動した。帰路に覗いたらそこに居た。コンクリート壁にはタシギが休んでキョロキョロと周りを警戒して、時には羽繕いを見せた。最後は水路に飛び降りた。距離は30m程度でフェンスをブラインドにして久しぶりに観察撮影した。



第一回目冬羽のようです。成鳥なら外側羽縁がかなり太いがこの個体はそうでは無い。


水路に飛び降りた。次列後縁白帯が明瞭です。
 2023.12.08金曜日
超・小春日和
 直販所に接続する小さな三面コンクリート水路にタシギとクサシギが居た。


最近はタシギが定着しないからクサシギは共生⁇できない。久しぶりの同棲生活だがクサシギの方が超警戒心であっという間に遠ざかってしまう。タシギは人馴れしたのかもしれないが油断はならないから早々に撤退した。当フイールド内にタシギが10羽程度越冬すると水路は採食場所が固定化する。そうするとクサシギは場所とタシギを選んで共生をする。そんな事は当たり前だが今季は過去のデータは引用できない程個体数が少ない。
 2023.12.05火曜日
寒い曇り空
 水路のタシギを観察していたら始めはフリーズ、採食始めた、そして突然カメラレンズに向かって突進を始めたから俺はびっくりして後ずさりした。そして近くなると警戒されるので早々に切り上げてしまった。どうして突然に接近するのかは不明だが、かつて沖縄遠征ではハイエースで観察していると、通常は600mmとD500ですが、遠くに居たジシギは畔の横腹を突きながらレンズを気にしながら少しずつ近付く、どんどん近付く。そしてついには600では近すぎて撮れない距離、ウインドウの真下まで来ていた。なんてことは何度も経験している。警戒しているがレンズに吸い寄せられるように接近してしまう。どうしてかは分からない。どんな種でも同様な傾向にはある。多分猛禽類の目玉と思って確認する目的で近寄るのではと妄想している。ウインドウにはカーテンで目隠しブラインドを使用しているので、丸裸で撮影している訳ではない、真下に来たジシギは近すぎて撮影は不可能だし目視でカーテンの隙間から覘くしかないのでお手上げです。もう一度戻り、気が付いた場合にはあっという間に遠ざかってしまう。これが上手くいくとジシギ祭りで撮影のし放題で全て、尾羽まで撮らせてくれることがある。何度経験したかは数え切れない。
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