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ハリオシギとチュウジシギ 識別の新しい見かた

T-1 - T-8があります。
合計16枚の♂の個体の
ディスプレイフライトです。
2012,08,26,2014,05,30
追加訂正。

T-6

T-7

T-5

T-4

14枚の個体の例

最新の知見に基づいて纏めています。疑問に感じたり誤った情報などは随時更新することがあります。
従って読者それぞれの経験と知識により必要なところだけ参考にされることをお薦めいたします。

オオジシギ、第一回目の夏羽・繁殖羽の可能性大。201407,09

尾羽・中央尾羽と外側尾羽のイラスト
実物大で描いてみました。

T-8

T-3

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⇐ 外側尾羽は5枚 ⇒

新しい情報の活用20100726、SHORE BIRDSの計測値では?があり
日本国内の資料を調査して参考にして再度まとめました。

2012,08,26,,20100726改訂by Happy Chappy

2011,01,01

⇐---中央尾羽

T-1

20100726訂正・修正しました。

T-1

日本で観察されるタシギ属(Gallinago属)はタシギ、ハリオシギ、チュウジシギ、オオジシギ、アオシギの5種類で
ある。

アオシギを除く4種類は中型でややメタボ風のふっくらとした体形で短い足、それに長い嘴を有している。羽色は
褐色、灰褐色、黒色、バフ色など複雑な斑紋からなり、枯れ草・枯れ枝や地面に対して相当なカムフラージュ・保
護色になっている。これらの4種は非常に似ていて識別はフィールドでは難しい。という図鑑的な解説が多々見受
けられます。
反面JIZZ、所謂ちょっと見でプロポーション・スタイルなどから直ぐにその種が特定できるような場合もあります。
それまでには相当のフィールド観察の経験が積み重ねられているということは言うまでもありません。

これまでに個別・種類別にその識別方法を私流にまとめて公開しています。その大半はこれまでの図鑑に記載さ
れていることを改めて画像を使用して説明しているものです。フィールド観察と撮影から得た画像の分析や生態・
行動からいろいろな情報が脳の中にインプットされています。それをストレートに言い表すことがなかなか具体化
せずにジシギに特化してから3年から5年もの月日が経過していました。以前は少しでも芸術的価値ある画像を
求めての撮影でしたからその時の画像は一・二枚キープするだけでした。ところが月日が経過して識別に役立つ
決定的画像は無いのかという観点から以前の画像を再点検してみると少しばかりは納得できない構図とか角度
が悪いとかで押し入れ在庫・DVD-RやHDDにオリジナル画像がデットストックとなっていました。これらは今ではお
宝画像になりました。年月日から当時のジシギたちの渡りの状況が蘇えることもあります。殆どはこんな場面もあ
ったのかという記憶の彼方へ消えてしまっています。そのようないろいろな思いの中から今回は特に
尾羽の情報
に基づいて
新しい識別の試みを大胆にやってみました。ジシギファンの皆さんもジシギ大嫌いの皆さんも新しい
試みでステップアップしてみませんか。

④日本の野鳥 羽根図鑑 株式会社 世界文化社 1995年9月1日 笹川昭雄著 イラスト画より計測値引用。

①鳥類標識マニュアル(識別編№5)1988年度版、財団法人山階鳥類研究所、標識研究室。計測値データ引用。

②原寸大写真図鑑 羽 2004年版文一総合出版・東京 。高田 勝 叶内拓哉著 実物写真より計測値引用。

③原色 日本鳥類図鑑 株式会社 保育社 昭和56年6月1日新訂版 小林桂助著 データ引用。

⑤SHORE BIRDS, ⑥バーダー誌2005年9月考える識別感じる識別ジシギ編

チュウジシギの外側尾羽、オオジシギの外側尾羽はそれぞれ暗色・黒色、淡色という一般的傾向は参考程度
とするのが良い。2013,08,06追加
オオジシギ幼鳥では外側1-3対が淡色傾向が強く、成鳥では外側1-2対が淡色傾向にある。
特に外側尾羽の色彩を論じる際には平面的観察が基本である。水平的観察は誤認し易い。2014,07,09追加

参考
資料

外側5枚で16枚です。真ん中が脱落
しているかも?は疑問でしたが
これで脱落が無い・正常と分かりました。

尾羽情報 タシギ ハリオシギ チユウジシギ オオジシギ
Common Snipe Pintaile Snipe Swinhoe's Snipe Letham's Snipe
全尾羽
の枚数⑥
14,16(12-18) 26(24-28) 20,22(18-26) 16,18(14-19)
中央尾羽
の枚数
・個人見解
12.14(10-16)  12(10-14)  8,10(6-14)  6,8(4-9)
中央尾羽
長さmm
53-61 43-48 52-60 52-67
外側尾羽
の枚数×2
個人見解
1対※1 7(6-8)×2, 7対 6×2, 6対 5×2, 5対
外側尾羽
形状と
色彩
最外側は淡色・
白地に黒斑紋
・帯で尾羽は
ほぼ同幅である。
白地に黒斑紋で
羽軸だけの針状
で且短く見える
白地に黒斑紋が
あり順次外側が
細くなるが針状
では無い
淡褐色から白地
に黒斑紋があり
最外3枚は淡色
T.8<T7<T6,順次
太くなる
外側尾羽
幅mm
T7=10-12④ T7-T13=1-2、個人データ 最大幅T5-T10=4-6
2-4mm
最大幅T4-T8=5-10②③
4-6mm
中央尾羽幅 T1/mm 10-12 10±個人データ ハリオシギと同等 18-20
赤数字幅mm T10,4T9,5T8,5T7,6 T8,5T7,7T6,8T5,10
新しい試み
(外側尾羽幅/中央尾羽幅)の比
10mm/10mm ≒ 
100
%
1-2mm/10mm≒
10-20%以下
4-6mm/10mm≒
40-60%以下
5-10mm/20mm≒25-50%
外・中央尾羽全
てがほぼ
同幅
外側尾羽は中央尾羽
幅の
1/10-2/10以下
の細さになり、且つ短
い。形状、角度に注意
外側尾羽は中央
尾羽幅の
約半分以下
である。黒っぽく見える
のが普通、淡色もある。
外側尾羽は中央尾羽幅
約半分以下。外3枚
が特に細く淡色、暗色も
ある。特に幼鳥では淡色
が多い。

26枚の個体

⇐T-7最外側尾
羽・淡色に黒帯

中央尾羽、外側尾羽の開き方に
ご注目ください。形状、位置、角度

⇐外側尾羽⇒

外側尾羽が段階的に細く・狭くなることがよく分かります。
黒帯部が多く黒っぽく見えるのが普通です。

チュウジシギ

T-2

24枚の個体

⇐---中央尾羽

T-1

⇐---中間尾羽

T-1

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外側尾羽⇒

11

10

12

7

4

3

2

13

8

9

5

6

ハリオシギ

実際の外側尾羽はもっと黒色帯が多く見えます。

タシギ属4種類の計測値に関する情報

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ここでは尾羽(中央尾羽・外側尾羽)からの情報で種を特定する方法についてまとめてみました。その他のいろ
いろな識別ポイントは識別図鑑をお読みください。

by HappyChappy

外側尾羽の二枚は特に白地に黒帯の淡色で他の三枚よりは細い。

オオジシギとチュウジシギの尾羽の枚数は18枚で重なることがある。だから分からない
というのは安易な結論です。チュウジシギは通常では20枚、オオジシギでは16枚です。
そこで18枚がでれば珍しいと思った方が良いでしょう。勿論、脱落などが無いという
条件の下です。この場合、尾羽18枚からだけでは結論に至りませんが、外側尾羽が
ハッキリと見えている状態なら識別は可能になります。特に、外側尾羽五枚か六枚を
詳細に検証し、尚且つ真横からの図鑑的な画像があれば更に決定的になると思います。
外側尾羽の形状、色彩などを比較すれば判断し易くなる筈です。

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中央尾羽,T-1

ハリオシギ・チユウジシギの中央尾羽と外側尾羽の相対比に注目してください。

タシギ Common Snipe

T12≒4
T11≒5
T10≒5
T9≒6mm
資料③

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ハリオシギ Pintail Snipe

計測値は16枚の個体

T1≒20mm
T2≒18
T3≒15-16
T4≒12
T5≒11
T6≒10

T7≒9
T8≒7

資料②③

←----黒斑の多い尾羽は中央尾羽
全てのジシギに共通です。

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18枚個体では
T7-T9が淡色で
細くなる。

T6-T8は淡色
で且細くなる。

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オオジシギ幼鳥 Letham's Snipe

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T7-T12≒1-2mm

T1-T6≒10mm

HPのハリオシギの尾羽
画像を参照してください。

T1-T7≒10-12mm

測定値 タシギ ハリオシギ チユウジシギ オオジシギ
Common Snipe
gallinago
Pintaile Snipe
stenura
Swinhoe's Snipe
megala
Letham's Snipe
hardwickii
尾長(mm)
Tail
55.9(18)
(46.4-63.2)
45.7(6)
(43-48)
54.5(8)
(51.6-59.7)
65.3±2.6(15)61.7-71.7
juv65.5±2.4(134)(57.5-72.1)
露出嘴峰長(mm)
Exposed Culmen
63.8(18)
(56-66.9)
60.8(8)
(57.5-66)
64.6(8)
(58.2-69.4))
71.2±3.3(15)(66-75)
juv70.7±4.2(135)(66-77.8)
体重(g)
Body Weight
99(22)
(72-124)
116(7)
(100-152)
151(5)
(122-184)
242±24(15)
(195-275)
juv158±17(136)
(111-203)
自然翼長(mm)
Natural Wing
122.3(9)
(113.9-129)
128.7(6)
(122-131)
131.9(7)
(123.4-140.0)
Ad148.4±2.9(15)
(143.4-153.3)
juv148.5±2.9(135)
(142-157.5)
尾羽の枚数 14(12-18) 26(24-28) 20-22(18-22) 16-18(14-19)
尾羽の特徴
掲載画像から
筆者のコメント
全てが同一幅
最外側が淡色
外7対(6-8対)は細く
特に先端が針状
外6対は段階的
に細くなる
外5対が細く特に
最外3対が細く淡色
計測値から体重変化の大きいことに気が付きます。体が一番小さいのはタシギですね。

T1-T6≒10mm
と仮定

⇐--外側尾羽7対

タシギ

識別の新しい試みを検証してみましょう。

あとがき

ジシギは春夏秋冬それぞれ何時でも観察可能です。ジシギ観察の基本は少人数か単独行動がベ
ストです。相手はカモフラージュの天才です。ジシギに負けないように地味で目立たない服装で出か
けましょう。こちらが近付けば相手は間合いを取りながら遠ざかります。それでも時にはこちらを無
視してかしないでか分かりませんがあれよあれよという間に近づいてきます。そんな時の為に何時
でもシャッターが切れる状態で観察を続けましょう。成果を焦ってはジシギの観察には不適です。
遠い時は生態・行動をプロミナーで観察してみましょう。どんな所で・環境、どんな餌を食べて、どん
な仕草を見せてくれるのか、そして種類毎にあるひとつの行動パターンが見えてくるようになります。
そうすれば自分なりの識別図鑑が自然に完成することでしょう。
尾羽の撮影にはフアインダー内に常
に尾羽に焦点をあてて伸び・威嚇・羽繕いなどのチャンスが来るのをじっと観察しながら待つことから始め
ます。その時が来たらその瞬間はほんの一瞬です。ただただ連写あるのみなのです。するとハッキリと尾
羽が写っていることに驚かされます。自分なりの工夫で更なる名人・達人を目指して・・・・・・・・・。
努力あるのみ・・・・・・。

平均値±標準偏差(測定数)(範囲) 測定タシギ・ハリオ・チュウジ鹿児島県1975-86の8.9月。オオジシギ北海道1987-88の8月。

鳥類標識マニュアル(識別編№5)1988年度版、財団法人山階鳥類研究所、標識研究室。計測値データ引用。

ワンポイントアドバイス

チュウジシギ Swinhoe's Snipe

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尾羽(全て或いは一部)からの情報だけで種の特定に新しい試みをしてみました。ジシギの観察は
決して楽な・簡単な行為ではありません。難しい・分かりにくいからこそじっくりと時間をかけて長時
間にわたり近距離での観察がスキルアップへの王道なのです。さあ季節になったらジシギたちがひ
っそりと渡り始めます。新しい試みが正しいかそうではないのか自分のフィールドにでかけて確認し
ては如何でしょうか。フィールドスコープが高性能になりデジスコ・ビデスコが格段の進歩を成し遂げ
ました。今ではスコープとデジ一眼での撮影(静止画・動画ハイビジョン)がだれでも簡単に操作可能
になりました。もう観るだけの時代では無くなったようです。ハイテクを駆使して難しいジシギの識別
ポイントが次々に解き明かされることは直ぐそこまで来ています。尾羽情報からの識別が今後の主
流になることを願って。そんなハイテクの時代に逆行するかのようにジシギの部位のアナログ・スケ
ッチ・イラストを始めているこの頃です。2010,01,14寒波襲来、日本列島冷凍庫、大雪。

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ハリオシギ

ハリオシギは尾羽は26枚(24-28枚)である。外側尾羽は7対(6-8対)である。中央尾羽と中間尾羽
が外側尾羽を除いた枚数であり中央は10枚程度で中間尾羽は(1-2対)2-4枚程度である。
外側尾羽は中間尾羽よりも細く・狭く、且つ短いのが普通である。従って中間尾羽の下に重なる
外側尾羽は本当に好条件の下でしか見ることが難しいのである。チュウジシギでは外側尾羽は
中央尾羽より少し短めで段階的に細く・狭くなり少しの尾羽の開きで簡単に見せてくれるのが
普通である。2010,02,12中間尾羽について追加加筆したものである。

尾羽の検証
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